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メディアと世代

メディア環境研究所という機関が行った、年齢別のメディアの接触時間の調査結果が興味深い。

「テレビの時間」高齢者は若者の2倍! 年齢で大きく異なるメディアへの接触時間

「最近の若者はTVばっかり見て」という結果になるのかと思いきや、実際にTVをヘビーに見ているのは主に中年〜老人だったという結果。どうりで最近TVみてると「やずや」とか「再春館製薬」とか「すこしで安心終身医療保険」など、老人向けなコマーシャルが多い。

考えてみると、現在の60〜70代は、ちょうど10代の多感な時期にTVの黎明期に遭遇して、TVの発展と共に歩んだ世代だ。とすると、自分の世代(30代)からすると、ちょうどインターネットに対する感覚と似ているのかもしれない。人生で一番いろいろな情報を吸収する時期に勢いよく発展していたメディアには、人格形成にかなりの影響を受けているのかも。

TVの歴史と対応させると、いまネットの歴史はどのくらいのところまで来ているんだろう。テレビの歴史年表と、インターネット年表を比較してみる。一般に開放される以前の研究者レベルでの話は無視して、広く普及し始めた時期を起点と考えてみる。TVはNHKが一般放送を開始した1953年頃か。それと対応するインターネットの出来事は、いろいろ意見は分かれそうだが、ここは強引にMozaicが公開された1993年としてみる。

2009年現在、Mosaic登場から16年経った(驚きだ…)。その時間をTVにあてはめてみると1969年、「8時だョ!全員集合」が始まった年らしい。TVカルチャーの黄金時代なのかもしれない。流行や文化のほとんどがTV発で生まれていた時代。

そろそろどこかの研究室の片隅で、ネットカルチャーを覆すような全く別なメディアの原型を考えている人がいるのかもしれない。