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競馬のおじさん

朝日新聞の書評欄、高橋源一郎さんの書評が今回で終わってしまった。残念。

高橋源一郎さんの小説は1、2冊しか読んだことがないのだが、ここの書評は掲載されるたびに面白く読んだ。書評を読んだ後、実際にその本を読みたくさせるような感じ。小説家による書評って、評論家のものとは違って、当事者同士の連帯や悩みがあり、それが読者に訴えかける部分なのかもしれない。今回の最終回もそんな内容。

たとえば、作家の多くは、もう新しいものなど何一つ産み出せなくなっているのに、知らぬふりをして、平気で書き続けている。

という部分、いろいろな分野に置き換えても成立しそう。音楽とか、デザインとか、メディア・アートとか。※

高橋源一郎さん、いまは明治学院大学の教授も勤めているそうなのだが、いったいどんな講義をしているんだろう。講義録を出版すると面白そうだ。

そういえば、まだTVで江川と競馬の予想やってるのだろうか。あの競馬好きのおじさんとしてのイメージが一番有名かもしれない。「え、あのひと小説も書くんだ」みたいな。

※追記: これ、音楽とかデザインとかメディア・アートに新しいものがないということを言いたいのではなく、「新しいものを生み出せなくなっている」という苦しい現状に知らぬふりをしてる「ウソだらけな」場合が多い、ということを自戒を込めていってます。誤解を招きそうなので追記。でも「ほんとう」のことは、かなり難しいとも思う。