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スモールプラネット
本城直季さんという写真家の作品が面白い。ぱっと見はミニチュアの模型のような風景なのだが、よく見ると異様に精細にできていて、実は現実の風景を撮っている、という作品。最近、本の表紙に使われてたり、広告に使用されていたりして、結構いろいろなところで目にする。参考 → TOKYO SOURCE: 012 本城直季(写真家)。
なぜ現実の風景写真がミニチュアに見えるのかというと、どうやら極端に狭い被写界深度(ピントが合ってみえる領域)に秘密があるようだ。普通の風景写真は、広角のレンズで遠くのものを撮るので、ほぼまんべんなくピントが合っている。ところが、同じ風景の特定の領域以外のピントをぼかすと、実際にはミニチュアでしかありえない状況なので、人間の目は小さいスケールとして認識してしまうようだ。
本城さんは、これを「煽りレンズ」という特殊なレンズを使用して再現しているようなのだが、さすがにこんな特殊なレンズは普通の人には買えない。でもPhotoshopを使えばこれと同じような効果をだせるのではないか、ということで実験してみたのが冒頭の写真。家のベランダからの風景が、おもちゃのようになった。
駐車場近辺の部分だけを残し、遠くにいくほど「ぼかし」が入るように加工してみると、たしかにミニチュアっぽく見えてくる。もっと丁寧に幾層にもぼかしていけば、さらにリアルになりそう。
ビルなどの高所からいろいろな街の風景を撮りたくなった。