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断絶
ここのところ、ネットワーク上の都合でクライアント先のオフィスで作業する機会が増えてきていて、久しぶりに「真っ当な」オフィス環境で作業をしていて、少しギャップを感じた。僕が某N社にいたころはまだ個人情報保護法もなく、フリーランスの人がオフィスの一角でノートブックを繋いで一緒に作業することは普通にやってた。しかし今では、ある程度の規模の企業の多くでこうして持ち込みのPCを繋ぐことは、いかなる理由があってもNGらしい。オフィスのそなえつけのマシンに勝手にアプリを入れるのはもちろん不可だし、ブラウザのプラグインとかAdd-onを入れるのも許可が必要みたい。YouTubeや2chはもちろんブロックがかかっているし、GMailなんかの既存のメールサービスもアクセスできなかった。いろいろな情報漏洩事件を経て、いま会社でのインターネットって、予想してた以上に窮屈なものになってんだな、と実感した。オフィスで働いている人には、なにを今更といったことなのかもしれないのだが。
作業しながら、こういう環境で一日の大半をすごしているひとと、自分のマシンでネットやってるひと(フリーの人とか、学生とか、主婦とか)では、もしかしたらインターネットに関するイメージって全然違うのかも、と思った。「家ではパソコンはやらない主義」の会社員だったら、コンピュータ関係の仕事している人でも、YouTubeとかTwitterとかいったWebサービスって、知識としてしか知らないのかもしれない。ネットはちょっと調べものするのに便利なものくらいの存在で、それ以上のものではないのかもしれない。
そういう環境にいる人にとっては、家にひきこもって一日中パソコンをやってる人間は、どっか歪んだ異常人格なんじゃないのとかいうイメージを持ってしまうのは無理はないのかも。こんなつまらないものを一日中見てるなんて信じられない。どこか精神が歪んでいる違いない、と。そして、殺人事件があるたびに「容疑者はここ数年家にひきこもりパソコンやゲームをしていた」って聞いて、うげーなんて異常人格、そんな奴らはみんな死刑!とか思ってしまうんだろうか。