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活動近況、CityCompilerでプロトタイピング!!
8月の大学の夏休み中に、比較的まとまった時間がとれるので、CityCompilerというプロジェクトのお手伝いしていました。なかなか面白い環境なのでこのBlogでもちょっとご紹介。
たとえば、プロジェクターやモニタを使用したちょっとした規模のインスタレーションをやりたいと思ったとき、ソフトウェアの部分はいろいろ試行錯誤できても、ハードウェアの部分は余程めぐまれた環境や機材がないといろいろ試したりするのは困難だったりします。そんな時に便利なプロトタイピングツールとして、慶應義塾大学の中西泰人さんおよび中西研究会で開発が進められているCityComilerという開発環境があります。オフィシャルページはこちら。
CityCompilerはjMonkey engineというJavaベースのゲームエンジンをベースにした開発環境で、仮想空間に物体を簡単に配置することができ、さらにそこに仮想のディスプレイやカメラ、プロジェクター、仮想のセンサーなどを配置していくことが可能となっています。さらに嬉しいのは、Javaベースの開発環境なので、仮想のディスプレイやプロジェクターにProcessingでつくったスケッチを簡単に組みこめます。このことで、実際に空間に配置しながらプログラムを修正したり配置を調整したりといった作業が簡単にできるわけです。
これをつかってどんなことができるかというと、例えば個人ではとても無理なような巨大な規模のシミュレーション。CityCompilerではGoogleスケッチアップなどで作成した3Dモデルを.obj形式に変換することでシーンに配置可能なので、有名建築にプロジェクションマッピングすることが可能。
CityCompiler_test.mov from Atsushi Tadokoro on Vimeo.
さらには、大量の物体もプログラムでくりかえし複製して、メモリや処理速度が追い付く限り、いくらでも配置できます。たとえば広大な地表にディスプレイを大量に配置するインスタレーションのシミュレーションなど。
CityCompiler multi monitor sketch from Atsushi Tadokoro on Vimeo.
jMonkey Engineのアニメーション機能をつかって、物体を動かすことも可能。例えばディスプレイ自体を大量に生成して動かしたり。
CityCompiler kinetic monitor sketch from Atsushi Tadokoro on Vimeo.
さらには、物体を動かしたところにプロジェクションをしたり。
CityCompiler kinetic projection sketch from Atsushi Tadokoro on Vimeo.
プロジェクションの際には、影の形状なども細かくシミュレーションしている様子がよくわかります。さらには、仮想の距離センサーを配置することも可能。鑑賞者との距離によって変化するオブジェクトの実験。
CityCompiler distance sensor sketch from Atsushi Tadokoro on Vimeo.
実際にいろいろ試してみると、とても楽しい環境です。今後はこの環境を活用したワークショップなども企画中。乞うご期待!!