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芸大 – 人工知能と創作 2025

最終課題制作のヒント2 – 生成AIとスペキュラティブ・デザイン

本日の内容

今回はこの講義の最終課題制作のためのヒントの2回目として、スペキュラティブデザインの手法を用いた生成AIの活用例を紹介します。スペキュラティブデザインは、Preferred futures (望ましい未来)の可能性を探るためのデザイン手法であり、既存の価値観や常識を問い直すことを目的としています。生成AIのパワーを活用して、スペキュラティブデザインの手法によって未来のシナリオを探求し現実の制約を超えた新たな可能性を模索します。

スペキュラティブデザイン —— 疑うためのデザイン

分野の定義:未来を「ありそうなもの」から解放する

スペキュラティブ・デザインは、RCA(ロイヤル・カレッジ・オブ・アート)のアンソニー・ダン(Anthony Dunne)とフィオナ・レイビー(Fiona Raby)らによって体系化された、現状の社会システムや技術のあり方を問い直すためのデザイン実践である。

従来のデザイン(アファーマティブ・デザイン)が、現状の社会的・経済的システムを肯定し、その中での微修正や効率化を目指すのに対し、スペキュラティブ・デザインはその前提そのものを問い直す。その目的は、商業的に成功する製品を提案することではなく、「未来に起こりうる重大な問題」を特定し、議論するための「小道具(Props)」や「シナリオ」をデザインすることにある1。これは「未来予測(Prediction)」ではなく、多様なありうる未来を提示することで、現在の私たちが抱える価値観や技術への盲信を揺さぶる「ソーシャル・ドリーミング」の触媒として機能する。

「可能性の円錐(The Cone of Possibilities)」

出典: Speculative Design and a Cone of Possibilities

この実践を支える最も重要なフレームワークが、未来学者スチュアート・キャンディ(Stuart Candy)らによって精緻化された「可能性の円錐」である。未来を単一の線ではなく、現在から広がる多様な領域として捉える。

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Dunne & Raby A/B

普通に実践されているデザインスペキュラティブデザイン
Affirmative 肯定的Critical 批判的
Problem solving 問題解決するProblem finding 問題を発見する
Provide answers 答えを提供するAsks Questions 問題を定義する
Design for production 生産としてのDesing for debate 討論のため
Design as solution 解決策としてのDesign as medium 手段としての
In the service of industory 産業界のためIn the service of society 社会のため
Fictional functions 虚構的な機能Functional fictions 機能する虚構
For how the world is 今ある世界のためFor how the world could be 未来のため
Change the world to suit us 人間にあわせて世界を変えるChange us to suit the world 世界にあわせて人間を変える
Science fiction サイエンスフィクションSocial fiction ソーシャルフィクション
Futures 未来Parallel worlds 並行世界
The “real” real “現実的な”現実The “unreal” real 非現実的な現実
Narrative of production 生産の物語Narrative of consumption 消費の物語
Applications 応用Imprications 意味合い
Fun 楽しみHumor ユーモア
Innovation イノベーションProvocation 刺激
Concept Design コンセプトConceptual Design コンセプチュアル
Consumer 消費者Citizen 市民
Makes us buy 買わせるMakes us think 考えさせる
Ergonimics 人間工学Rhetoric レトリック・誇張
User-friendliness ユーザーフレンドリーEthics 倫理的
Process プロセスAuthorship オーサーシップ
参考: Not Here, Not Now / Professor Anthony Dunne from RCA

参考書:

アンソニー・ダン, フィオーナ・レイビー『スペキュラティヴ・デザイン 問題解決から、問題提起へ。—未来を思索するためにデザインができること』ビー・エヌ・エヌ新社 (2015)

試し読み:『スペキュラティヴ・デザイン』 第1章

スペキュラティブ・デザインの系譜 – 生成AI以前

政治的イデオロギーの具現化

Dunne & Raby: United Micro Kingdoms (UmK) (2012/13)

概要

「もしも現在のイギリスが、異なる政治的イデオロギーを持つ4つの小国(マイクロ・キングダム)に分裂したらどうなるか?」という架空のシナリオに基づいたデザインプロジェクト。

彼らは、それぞれの国が採用する極端な社会システムと、そこでの生活様式を、特に「移動手段(乗り物)」のデザインを通じて表現した。

4つのマイクロ・キングダム(小国)

各国の設定は「政治思想」と「テクノロジー」の組み合わせによって分類。

デジタリアン(Digitarians)

  • 特徴: デジタル技術と自由市場原理が支配する社会。
  • 生活: すべての行動がデータ化・追跡され、意思決定はアルゴリズムに委ねられる。
  • 乗り物: 路面に描かれたデジタルコードを読み取って走る自動運転車「デジカー」。効率的だが、プライバシーはない。

バイオリベラル(Bioliberals)

  • 特徴: バイオテクノロジーと自然との共生を重視する社会。
  • 生活: 農業と産業が融合しており、ペースは緩やか。
  • 乗り物: 酵母などの有機燃料で動く、軽量で有機的な形状の車。排気ガスではなく、環境に無害なガスを排出。

アナルコ・エボリューショニスト(Anarcho-Evolutionists)

  • 特徴: 科学への不信感を持ち、DIYバイオハッキングと自己組織化を重視する無政府主義的な社会。
  • 生活: 自分自身の肉体を遺伝子操作で強化したり、動物を訓練して協力関係を築いたりする。
  • 乗り物: 巨大な改造馬などの動物を使役した移動手段。テクノロジーよりも生物本来の力を利用。

コミューノ・ニュークリアリスト(Communo-Nuclearists)

  • 特徴: 原子力エネルギーに完全に依存した、国家管理型の社会主義的な社会。
  • 生活: 原発による無限のエネルギー供給があり、物質的には豊かで贅沢な生活が保証されているが、常に放射能の管理下にあり、移動の自由は制限されている。
  • 乗り物: 原発の排熱を利用したプールや庭園を備えた、巨大な移動要塞のような列車(全長数キロメートル)。

プロジェクトの意義

単なるSF的な空想ではなく、「私たちはどの未来を望むのか(あるいは望まないのか)」という問いを投げかけるための装置。

トレードオフの提示:どの国も完全なユートピア(理想郷)でもディストピア(暗黒郷)でもない。「無限のエネルギーが得られるが自由がない社会」と「自由だが全てが監視される社会」のどちらを選ぶか、といった究極の選択を観客に迫る。

家庭化された恐怖とエネルギー

Auger-Loizeau: Carnivorous Domestic Entertainment Robots (2008)

概要

「家庭内の害虫(ハエ、ゴキブリ、ネズミなど)を捕食し、それを消化して自身のエネルギーに変えるロボット」の提案である。

既存のロボット(ルンバやASIMOなど)がコンセントからの充電(人間による給餌)に依存しているのに対し、このロボットは野生動物や食虫植物のように、自らエネルギーを調達して活動する真の自律性を持っている。

仕組みとテクノロジー

このコンセプトは完全な空想ではなく、微生物燃料電池(Microbial Fuel Cell: MFC)という実在の技術に基づいている。

MFCは、有機物がバクテリアによって分解される際に発生する電子を取り出し、電気エネルギーに変換する仕組みである。これを利用し、捕獲した昆虫などのバイオマスを電気に変えて稼働する。

作品

彼らはヒューマノイド(人型)ではなく、現代のインテリアに馴染む「家具」のような形態でロボットをデザインした。

  • Fly Paper Robotic Clock(ハエ取り紙時計)
    • ハエ取り紙が貼られたベルトコンベアを持つ壁掛け時計である。
    • ハエが紙に止まると、ゆっくりと機械内部の消化槽へと送られる。
    • ハエから得られた電力によって、時計の針が動き続ける。
  • Mousetrap Coffee Table(ネズミ捕りコーヒーテーブル)
    • テーブルの脚の穴からネズミをおびき寄せ、捕獲・消化してエネルギーを得る。
    • テーブルの上にあるディスプレイには、エネルギー生成量がグラフで表示される。
  • Lampshade Robot(ランプシェード・ロボット)
    • 明かりに誘われて集まってきた虫を捕獲し、そのエネルギーで自らを点灯させる。
  • 「エンターテインメント」の再定義タイトルに「エンターテインメント」とある通り、人間はロボットが害虫を捕らえ、ゆっくりと死に至らしめるプロセスを「自然界のドラマ」として鑑賞する。これは、人間が本来隠したがる「死」をリビングルームの中心に置く行為である。
  • ロボットへの隷属からの解放従来のロボットは、人間が世話(充電)をしないと動かない。しかし、このロボットは人間を必要とせず、むしろ人間にとって邪魔な存在(害虫)を利用して勝手に生き延びる。
  • デザインと倫理「便利で清潔」なだけがデザインの正解なのかという問いである。自然界の残酷な摂理をテクノロジーに取り込むことで、新しい共生の形(プレデター・マシーンとしての家電)を提示している。

拡張現実とメディアの飽和

Keiichi Matsuda: Hyper-Reality (2016)

  • 概要: AR(拡張現実)技術が極限まで普及した近未来のコロンビア・メデジンを描くショートフィルム。主人公の視点(POV)で描かれる世界は、あらゆる壁面、商品、空間がデジタルの広告、通知、ゲームのインターフェースで埋め尽くされている。
  • 物語と視覚体験: 主人公ジュリアナは、スーパーマーケットでの買い物中も「ポイント獲得ゲーム」に追われ、視界の隅には常にペットのようなAIアシスタントが励ましの言葉(と広告)を投げかける。システムがバグを起こすと、彩り豊かなデジタルレイヤーが剥がれ落ち、薄暗く殺風景な「現実」が露呈する。
  • 講義における洞察: この作品は生成AI以前のものだが、現在の空間コンピューティングや「メタバース」の議論を先取りしている。情報が物理空間を「飽和」させたとき、人間の認知はどうなるのか? 物理的現実とデジタル情報のどちらが「リアル」なのか? という問いを、圧倒的な視覚密度で突きつける。
  • Link: https://www.youtube.com/watch?v=YJg02ivYzSs

生命倫理と極限の功利主義

Ai Hasegawa (長谷川愛): I Wanna Deliver a Dolphin (2011–2013)

  • 潜在的食物不足とほぼ70億人の人口の中、これ以上人間を増やすのではなく、絶滅の危機にある種(例えばサメ、マグロ、イルカ等)を代理出産することを提案。
  • 子供を産みたいという欲求と美味しいものが食べたいという欲求を満たす為に、食べ物として動物を出産してみてはどうか?という議論を提示し、そして如何に可能にするかという方法も示した。
  • Link: https://aihasegawa.info/i-wanna-deliver-a-dolphin

参加型未来と日常のハッキング

The Extrapolation Factory: 99¢ Futures (2013)

  • 概要: ニューヨークのブルックリンで実施されたワークショップ。参加者は未来のシナリオ(例:火星移住、大気汚染)を考え、そこから逆算して「99セントショップで売っていそうな安物の未来製品」を制作した。
  • 介入: 作られた「火星サバイバルキット」や「汚染空気の缶詰(思い出用)」は、実際に営業している99セントショップの商品棚にこっそりと陳列され、販売された。
  • 講義における洞察: 未来はAppleやTeslaのような洗練された企業だけが作るものではない。未来もまた、安っぽく、プラスチックまみれで、大量生産される「日常」として到来することを可視化した。美術館からストリートへ、エリートから一般市民へと議論の場を移す「参加型フューチャーズ」の代表例である13
  • Link: Extrapolation Factory Projects

生成AI以降のスペキュラティブデザイン – AIをツールとして活用

生成AI(LLM、画像生成モデル)は、スペキュラティブ・デザインのプロセスを「職人的製作」から「指揮・編集」へと変容させる。ここでは具体的なワークフローと、AIを使ってデザインのバイアスを打破した事例を紹介する。

AIによるバイアスの打破

SPACE10 & Panter&Tourron: Couch in an Envelope (2023)

生成AI(Generative AI)をデザインプロセスに導入し、家具の王様である「ソファ」の既成概念(アーキタイプ)を根本から解体・再構築した、実験的なデザインプロジェクト

AIとの協働プロセス:バイアスの打破

このプロジェクトの最大の特徴は、「ソファ」という言葉が持つ視覚的な固定観念(バイアス)を打破するために生成AI(Midjourneyなど)を活用した点にある。

  • AIへの問いかけ 最初にAIに「ソファ」と入力して画像を生成させると、伝統的な、重くて布張りの典型的なソファばかりが出力された。
  • プロンプトの変更 そこで彼らは、「ソファ」という単語を使わず、「プラットフォーム」「軽量」「サステナブル」「持ち運び可能」といった言葉(プロンプト)でAIにアイデアを出させた。
  • 新しい形態の発見 その結果、AIは従来の家具の歴史にはない、キャンプ用品や建築構造に近い、軽量でモジュール化された新しい形状を提案し始めた。これを人間がブラッシュアップすることで、最終的なデザインが完成した。
  • Link: https://space10.com/projects/couch-in-an-envelope

演じられたAIとケアの労働

Lauren Lee McCarthy: LAUREN (2017–)

Amazon AlexaやGoogle Homeといった「AI音声アシスタント」の役割を、アーティスト自身が生身の人間として代替するパフォーマンス作品。スマートホーム技術に対する鋭い批評を含んだ実験。

プロジェクトの背景と意図

  • 「スマート」とは何か 現在のAIアシスタントは、コマンド(命令)には正確に反応するが、人間の複雑な文脈や感情を理解する点では未熟である。Laurenは人間ならではの推察力と共感力で、AIを超える「気の利くアシスタント」を目指すことで、真の「スマートさ」とは何かを問うている。
  • 監視とケアの曖昧な境界 スマートホームは「生活を便利にする(ケア)」側面と、「データを収集する(監視)」側面を併せ持っている。この作品では、生身の人間がじっと見ているという状況を作ることで、その「不気味さ(Creepiness)」と、誰かが見守ってくれているという「親密さ(Intimacy)」の両方を極端な形で体験させる。
  • Link: https://lauren-mccarthy.com/LAUREN

敵対的デザインと寄生

Bjørn Karmann: Project Alias (2018)

  • 概要: Amazon EchoやGoogle Homeの上に被せる「寄生虫(菌類)」のような形状のデバイス。常に微弱なホワイトノイズを発してスマートスピーカーの聴覚を麻痺させ、企業による盗聴を防ぐ。
  • メカニズム: ユーザーが決めた独自の「ウェイクワード(名前)」にのみAliasが反応し、その瞬間だけノイズを止めて、スピーカーに本来のコマンドを通す。
  • 批評: 巨大テック企業の監視資本主義に対する「敵対的インターフェース(Adversarial Interface)」である。冬虫夏草(寄生菌)のメタファーを用い、ユーザーがプライバシーと主導権を取り戻し、AIに「新しい名前」を与えるための具体的なツールを提示した。
  • Link: https://bjoernkarmann.dk/project/project_alias

アルゴリズム的アクティビズム

Tega Brain & Sam Lavigne: Synthetic Messenger (2021)

インターネット広告とニュースメディアの収益構造(アテンション・エコノミー)を逆手に取り、「気候変動に関するニュース」の価値を人工的に高めようとするネットアート作品であり、アルゴリズムへの介入実験である。

  • 毎日インターネットを巡回する100個の自動プログラム(ボット)である。
  • ボットは、インターネット上から「気候変動」や「環境危機」に関するニュース記事を自動的に検索し、そのページにアクセスする。
  • 記事ページに到達したボットは、内容を読むのではなく、そのページに表示されている「広告」をひたすらクリックする。
  • 広告がクリックされると、その記事を掲載しているメディアやウェブサイトに広告収入が入る。つまり、ボットを使って「気候変動の記事を書けば儲かる」という既成事実を作り出す

声の所有権とDAO

Holly Herndon: Holly+ (2021)

  • 概要: アーティスト本人の声をAIモデル化(デジタルツイン)し、誰でも使えるツールとしてウェブ上で公開。ただし、その収益や使用許可はDAO(自律分散型組織)によって管理される。
  • 批評: ディープフェイク時代の「アイデンティティの所有権」に対する提案である。自分のコピーを禁止して戦うのではなく、共有財産(コモンズ)として管理し、コミュニティで利益を分配する「アイデンティティ・スポーニング(Identity Spawning)」という新しい経済モデルを提示した。AIによる模倣を「盗用」から「協奏」へと転換させている。
  • Link: https://holly.plus/

参考文献

  • 1 Dunne, A., & Raby, F. (2013). Speculative Everything: Design, Fiction, and Social Dreaming. MIT Press.
  • 2 Candy, S. (2010). The Futures of Everyday Life: Politics and the Design of Experiential Scenarios (PhD Dissertation). University of Hawaii at Manoa.
  • 3 Voros, J. (2003). “A Generic Foresight Process Framework”. Foresight, 5(3).
  • 4 Fischer, N., & Mehnert, W. (2021). “Building Possible Worlds: A Speculation Based Framework to Reflect on Images of the Future”. Journal of Futures Studies, 25(3). https://www.academia.edu/download/99318846/03-Fischer-Building-Possible-Worlds-ED-05.pdf
  • 5 Dunne, A., & Raby, F. (2013). United Micro Kingdoms. Design Museum, London.
  • 6 Dunne, A., & Raby, F. (n.d.). “United Micro Kingdoms: Project Details”. http://www.unitedmicrokingdoms.org/
  • 17 Müller, B. (2024). “Design Against the Machine: Instead of banning AI tools, I made them a requirement”. Medium.
  • 15 Bicking, I. (2023). “World Building with GPT”. (Personal Blog).
  • 22 Brain, T., & Lavigne, S. (2021). Synthetic Messenger. https://tegabrain.com/Synthetic-Messenger
  • 32 Doshi, A. R., & Hauser, O. (2024). “Generative AI enhances individual creativity but reduces the collective diversity of novel content”. PNAS.
  • 7 Auger, J., & Loizeau, J. (2008). “Carnivorous Domestic Entertainment Robots”. In Material Beliefs.
  • 8 Auger-Loizeau. (2009). “Carnivorous Domestic Entertainment Robots”. (Project Archive).
  • 9 Sputniko!. (2010). Menstruation Machine – Takashi’s Take. (Video / Installation).
  • 10 Sputniko! Official Website. “Menstruation Machine”. https://sputniko.com/Menstruation-Machine
  • 11 Hasegawa, A. (2013). “I Wanna Deliver a Dolphin…”. Design Interactions, RCA.
  • 12 Hasegawa, A. (n.d.). “I Wanna Deliver a Dolphin Project Page”. https://aihasegawa.info/i-wanna-deliver-a-dolphin
  • 13 The Extrapolation Factory. (2013). “99¢ Futures”. https://extrapolationfactory.com/99-Futures
  • 18 McCarthy, L. L. (2017). LAUREN. https://lauren-mccarthy.com/LAUREN
  • 19 McCarthy, L. L. (n.d.). LAUREN (Project Documentation).
  • 20 Karmann, B. (2018). Project Alias. https://bjoernkarmann.dk/project_alias
  • 21 Karmann, B. (2018). “Project Alias GitHub Repository”.
  • 24 Superflux. (2023). The Ecological Intelligence Agency. https://superflux.in/index.php/work/the-ecological-intelligence-agency/
  • 25 Superflux. (2023). “The Ecological Intelligence Agency: Commissioned by Policy Lab and Defra Futures”.
  • 23 Brain, T., & Lavigne, S. (2021). “Synthetic Messenger: Media Cycle Control”.
  • 26 Herndon, H. (2021). Holly+. https://holly.plus/
  • 27 Noise DAO. (2022). “Holly Herndon: Consensual Data in the Age of AI”.
  • 28 Kvam, T., & Oldereid, F. (2023). Requiem for an Exit. (Prix Ars Electronica 2024 Golden Nica Winner).
  • 29 Ars Electronica. (2024). “Requiem for an Exit: Jury Statement”.
  • 30 Adi, P. G. (2023). Guanaquerx. (Prix Ars Electronica 2024 Golden Nica Winner).
  • 31 Creative Capital. (2023). “Paula Gaetano Adi: Guanaquerx”.
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  • 14 Salminen, J., et al. (2025). “PersonaCraft: Leveraging language models for data-driven persona development”. arXiv preprint.
  • Matsuda, K. (2016). Hyper-Reality. (Short Film).
  • SPACE10 & Panter&Tourron. (2023). “Couch in an Envelope”. https://space10.com/projects/couch-in-an-envelope