Software and Bio Art Workshop 2009
SBAW09について
- 多摩美術大学 美術学部 情報デザイン学科 情報芸術コース
- 火曜日、3〜4限 @B-lab.
- 担当:田所淳 + 久保田晃弘
インタラクティヴ・ソフトウェア開発ワークショップ
今年度から、SSAWの内容は引き継ぎつつ、新規に「ソフトウェア&バイオアートワークショップ (SBAW)」としてより柔軟に多くのトピックを扱っていきます。
火曜日のワークショップでは、オーディオ、ビジュアル、ネットワーク、生体情報など様々なメディアを横断して、新たな表現を行うための技術や手法について探求していく予定です。
前期の講義では、まず前半部分で、インタラクティブにサウンドを扱うための基礎技術を学びます。Max/MSP、SuperCollider、Chuckなどを駆使して、リアルタイムに音響生成して表現する方法を学びます。さらには、その音響と呼応するビジュアルをリアルタイムに生成して同期させる方法についても学んでいきます。
後半は今期から新規にとりあつかう方法として、iPhoneのアプリケーションの開発を通して、インタラクティブな表現をする方法について探っていきます。
iPhoneの開発には、mobileFrameworksを活用します。これは、メディアアートに特化したC++ベースの開発フレームワークのopenFrameworksをiPhone向けに移植した環境です。mobileFrameworksを用いることで、iPhone/iPod touchを用いたメディアアート作品の開発を比較的容易に行うことが可能となります。
開発はiPhoneシミュレータを用いて行っていくので、受講生はiPhoneやiPod touchを所持・購入する必要はありません。
講義資料
後期
- 後期SBAW09の予定、iPhoneでOSCを使う
- 今学期後期の予定
- OSCについて
- iPhone(Mrmr) + SuperColliderで音響合成する
- OpenSoundControl 2: SuperColliderとMax/MSPの連携
- OSCについての復習
- Max/MSP同士のOSC連携
- SuperCollider復習
- Max/MSPからSuperColliderへOSCメッセージを送る
- OSCResponderNodeについて
- OpenFrameworks中級編:クラスの構造を理解する
- C++でのオブジェクト指向プログラミング
- testAppについて
- OpenFrameworksのプロジェクトにクラスを追加する
- Vector(動的配列)を使う
- クラスを複製
- OpenFrameworks中級編 2:アドオンを使用する1 – ofxBox2d
- アドオンとは?
- アドオンの入手
- アドオンをプロジェクトに追加する
- ofxBox2dを使用する
- OpenFrameworks中級編 3:アドオンを使用する2 – ofxOpenCv
- ofxOpenCvを使用する
- ofxOpenCvとofxBox2dの組み合せ
- OpenFrameworks中級編 4:アドオンを使用する3 – ofxOsc
- ofxOscを使用する
- Max/MSPとopenFrameworksの連携
- openFrameworksとSuperColliderの連携
- openFrameworksとSuperColliderとiPhone(TouchOSC)の連携
- 制作のヒント(1) – ActionScript 3.0導入、FlexBuilderでAS3を使う
- ActionScriptの制作環境について
- FlexBuilderの入手
- ActionScriptの基礎
- Sprite、描画リスト
- 円を描く
- 制作のヒント(2) – ActionScript 3.0導入(2)、FlexBuilderとFlashの連携
- FlexBuilderとFlash連携のイメージ
- SWC読込みのテスト
- イベントリスナー
- 複数のMovieClipの操作
- TweenMaxを使う
- ポートフォリオサイトの作成
- 制作のヒント(3) – Jitter入門
- Jitterとは
- SWC読込みのテスト
- マトリクスについて
- マトリクスの生成、操作
- アトリビュート
- 動画の再生、操作
- 音声に反応する動画
- 映像の音響化
- 音響の映像化
前期
- ガイダンス
- 今学期の予定
- ワークショップ全体の枠組みの概観
- デモンストレーション
- DSP1:Max/MSP入門1
- Max/MSPの基本
- Max/MSPのサンプルパッチ配布 (サンプリング&プレイバック)
- パッチを改造して作品を作ってみる
- DSP2:Max/MSP入門2
- さらに詳しいMax/MSPの解説
- Jitterについての概略
- 次回までの課題:サンプリング&プレイバックを用いた1分パフォーマンス
- DSP3
- 課題講評(サンプリング&プレイバックを使った、1分パフォーマンス)
- Max/MSP以外のDSP言語
- SuperCollider
- Chuck
- iPhone開発1:OpenFrameworks入門
- iPhone開発の概要
- OpenFrameworksの紹介
- OpenFrameworksを使ってみる
- 簡単なプログラムの実行
- アニメーション
- OpenFrameworksをiPhoneで使ってみる
- iPhone開発2:インタラクション
- インタラクションを付加する
- イベント処理
- インタラクションを利用したアニメーションを作成する
- マウスを追いかけるオブジェクト
- デジタル・ハーモニー
- iPhone開発3:サウンドの再生 ・サウンドスタジオ利用講習会
- iPhone + OpenFrameworksでサウンドを再生する
- ofxALSoundPlayerを利用する
- addonの追加方法
- ofxALSoundPlayerのダウンロード・インストール
- OpenALフレームワークの追加
- サウンドファイルの準備
- サウンドファイルを、caf形式に変換する
- サウンドを再生するプログラムの作成
- ピッチ、パンをインタラクティブに変化させる
- ゲストレクチャー:「未来楽器」ワークショップ・おしらせと課題
- 「未来楽器」中井さん(Nucode)
- マルチタッチインターフェイス制作
- 未来楽器のデモ & 技術解説 …etc.
- iPhone開発4:oooF!!:openFrameworksでオブジェクト指向プログラミング
- OOP入門
- クラスを作る
- クラスのポインタ
- クラスの配列
- iPhone開発5:iPhone独自の機能を使う – 加速度センサーとマルチタッチ
- 加速度センサーの使い方
- マルチタッチの検出
- 加速度センサー + マルチタッチで、作品を作る
- mobileFrameworks 5
- 外部アプリとの連携
- OSCの利用
- Max/MSPとの連携
- SuperColliderとの連携
- processingとの連携
- mobileFrameworks 6
- 外部ライブラリの活用
- 物理演算
- ネットワーク
- AR
- OpenCV
- 総合制作
- 最終作品の制作
- 講評会