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まだ間にあうみたい

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最近、いろいろな分野の第一線で活躍する人たちが、どんどん年下になってきた。気がつけば、大抵のスポーツ選手がずっと年下。横綱も年下。

ITの分野だと、Googleのラリー・ペイジとセルゲイ・ブリンはともに年下。さすがにエリック・シュミットは年上だけど、まあ彼は第一線の技術者というよりはマネージャーだし。Greeの社長も、mixiの社長も年下だ。

最近一番衝撃を受けたのは、openFrameworksの生みの親、ザカリー・リーバーマン氏が年下だったこと。これには少しショックを受けた…

当然のことだけど、自分が横綱になることは絶対にないし、若き天才技術者や経営者になることもない。なんというか人生の可能性はだいぶ限定されてきたのかなあと感じていた。

そんなところで、たまたまリンクを辿って読んだ「天才になるのに遅すぎるということはない」という文章はちょっと考えを改めさせられて、希望の湧いてくる良い内容だった。もうジェフ・ベゾスになる可能性はないけど、別のタイプのイノベーターにはなれるという内容。

フランク・ロイド・ライトが最高の仕事をしたのは70の時だ。アルフレッド・ヒッチコックが軌道に乗り始めたのは60近くになってからだ。ベートーベンが第九を作ったのは? 50代だ。

意外に遅くからスタートして有名になった人も多い。知らなかった。そして、その後で紹介されるイノベーターの2つのタイプに関する解説が興味深い。

経済学研究者のデビッド・ギャレンソン(彼自身晩成型)は、長年コツコツと取り組み続け、そしてついにクリエイティビティをリバースエンジニアリングする方法を発見した・・・イノベーターには2種類、構想型イノベーターと経験型イノベーターがいることを発見したのだ。構想型イノベーターというのは、偉大なアイデアを早い時期に得て、多くの場合30代を過ぎる前にピークに達する。彼らは一夜にして業界を(時には世界を)変える。経験型イノベーターの方はクリエイティブな試行錯誤を繰り返しながら静かに進み続けるが、ずっと後——しばしば50代以降——になるまで世に広く知られることはない。

このことをふまえると、今後の生き方のヒントになりそう。もうこの歳なのだから、一瞬で世界を塗り変えるようなタイプのイノベーションを目指すのではなく、より長いスパンで、経験に裏打ちされたゆっくりとしたイノベーションを目指すべきなのだろう。

だから、まだまだ自分の「専門」という枠をつくらずに、これまで以上にいろいろな経験を積み重ねていくことが重要なのかも。ふり返ってみると、色々な幸運にめぐまれて、大学で教えたり、本を出したりと面白い経験をさせてもらっている。今後もこうした経験を増やしていって、50くらいには少しは日の目をみたいものだ。

というわけで、面白い仕事あれば、どんどんやらせてください (営業) 。