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バブルな豪邸
Maison Bulle :Ken Sparkes photography
「バブルハウス」というと六本木ヒルズみたいなバブリーな方々が金にものを言わせて住むマンションかと思いきや、本当に泡のような形状をしたマンション。美しい。この部屋に合う家具を捜すのは、なかなか大変そうだけど。
学生のころ、一般教養の認知科学かなにかの授業で聞いた話。「ミュラー・リヤー錯視」と呼ばれる矢印の向きによって線の長さが違って知覚してしまうという有名な錯視は、普段から部屋の壁と天井などの境界が描きだす形状を見なれているために起こるという説があるらしい。内向き矢印は凹んだ立体、外向き矢印は出張った立体と無意識に認知してしまうから、凹んだほうをより長く感じてしまうということらしい。その証拠に角のまったくない住居に住んでいた未開の部族にはこの錯視はおこらないとか。ということは、この「バブルマンション」で育った子どもは、この錯視を感じないのだろうか。一瞬そう思ったのだが、現代の日常生活で垂直な角をもった物体を排除するのは無理のような気がする。部屋だけを丸くしてもだめかもしれない。