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International Conference on Live Coding 2016

2016年10月12日〜15日にかけて、カナダのトロントの近くにあるハミルトンという小さな街でInternational Conference on Live Coding 2016という国際会議にダメ元で作品を応募したら入選したので、参加してきました。まだほとんど知られていない集まりなので、自分の記録を兼ねて(もしかしたら渡航費の補助の資料にもなるかもしれないので…)、どんな様子だったかまとめてみたので、公開してみます。

ICLCはライブコーディングを専門に扱う国際会議です。そもそもライブコーディングとは何かというと、コード(プログラム)を常に動作させた状態でリアルタイムにライブでコーディングを行うことで音楽や映像のパフォーマンスを行うジャンルです。詳細は、ToplapによるLive Codingの説明などが参考になると思います。

国際会議といっても、まだ昨年始まったばかりで今回で2回目の生まれたばかりの集まりで、類似するICMCNIMEなどと比べるとまだ小規模で、参加人数はたぶん50人くらいという感じです。

Webサイトのスケジュールのメニューとわかるように、午前中から昼過ぎにかけて、論文発表やパネル討論などが行われ、夕方から夜にかけてコンサートが開催されるという、ICMCやNIMEなどと同様の構成になっています。ただし、規模が小さいので、同時並行でいろいろイベントがあるのではなく、同時刻には常に1つだけのイベントが行われているので、わかりやすいスケジュールでした。

印象に残った発表など

論文発表 / キーノートスピーチ / パネルディスカッション

Keynote by Andrew Sorensen

ImpromptuやExtemporeといったライブコーディング環境の開発者として、またライブコーダーとして知られるAndrew Sorensenによるキーノート。Extemporeの紹介や現在とりくんでいるプロジェクトの解説など興味深いものでした。

Sang Won Lee and Georg Essl: Live Coding the Audience Participation

ネットワーク参加型のライブコーディングパフォーマンスの試みについて

Charlie Roberts and Graham Wakefield: Live Coding the Digital Audio Workstation

ライブコーディングでAbleton Liveをコントロール

Timothy R Wood: Seer: Live Coding Interactive Audio Visual Worlds in Scala

Scalaを用いたライブコーディングなインタラクティブなオーディオビジュアル開発環境

Scott Fradkin: A Block Based Music Live Coding Environment for Kids

Scratch的なブロックベースのコーディング環境で、Sonic Piでライブコーディングするプログラミング開発環境

Takahiko Tsuchiya, Anna Xambó and Jason Freeman: Adapting DAW-Driven Musical Language to Live Coding: A Case Study in EarSketch

複数人で参加可能な、Webベースのライブコーディングな音楽教育プラットフォーム

Luke Church, Emma Söderberg, Gilad Bracha and Steven Tanimoto: Liveness becomes Entelechy – A scheme for L6

戦略的予測によるライブコーディング

Rodrigo Velasco: Poetics of Live Coding through s2hs2

ProcessingとTidalを連携したシステム「s2hs2」による、ポエティックなライブコーディング

パフォーマンス

Joana Chicau: WebPage Act I, II and III

Webブラウザをライブコーディングでハックしながらパフォーマンス

BEER: Dark Matter

SuperCollierによるライブコーディングセッションを3Dでビジュアライズ

Lee, de Carvalho Jr., Essl: Crowd in C[loud]

iPhoneから観客が参加して、Terry RileyのIn Cのような即興を作りだす

Ben Taylor: The Last Cloud

Webブラウザを用いたオーディオビジュアルパフォーマンス

Luis Fernando Navarro Del Angel, Karen Del Valle, Elihú Pérez, Diego Acevedo and Victor Mancilla: Corium: Live City

Susanne Palzer: On/Off

板の上に乗ったり降りたり

Algorave

最終日の夜は、夕方8:00pm 〜 翌日の2:00amまで、アルゴリズムによるRave “Algorave” が行われた。

著名なライブコーダー達によるライブコーディングによるパフォーマンスは、やはり素晴しく、自分のパフォーマンスの今後の展開を考える上でも、とても参考になるものであった。

  • Jason Levine: Tempus Percussus
  • Ryan Kirkbride: An Algorave with FoxDot
  • Ali Khajehei and Jamie Beverley: 0b10 beats
  • yèct (Rodrigo Velasco)
  • Alexandra Cárdenas
  • Shawn Lawson and Ryan Ross Smith: Owego System Trade Routes
  • Renick Bell: Algorave Performance for Two Conductor Players
  • Charlie Roberts: Improvisation in Gibber
  • Mike Hodnick: Humanly Organized Sound
  • Norah Lorway, Nancy Lee, Kiran Bhumber and Laine Butler: Hollow Vertices: an immersive – improv live coding performance
  • Alex McLean
  • Mico Rex

一部映像があったので転載