SFC – デザインとプログラミング 2017
Beyond Processing – 次のステップへ!
この講義ではProcessingを使用してクリエイティブ・コーディングの基礎を学んできました。今回は、これまでのまとめと、ここから先へ進むためのステップについて解説します。
Processingの基礎を身に付けてから次に進む様々な手段がありますが、ここでは次の3つの方法を紹介します。
- Webブラウザ上で表現する – p5.js
- さらに高速化を追い求める – openFrameworks
- ノードベースのビジュアルプログラミング – TouchDesigner
p5.jsは、Javascript版のProcessingです。Javascriptをベースにしている最大の利点はWebブラウザー上で実行可能という点です。作成したスケッチをWebサーバー上ですぐに世界に向けて公開可能です。文法はProcessingをベースにしているので、習得も容易です。ただし、ベースとなる言語が違うため若干オリジナルのProcessingと異なる部分もあります。この差異に注意しつつ、p5.jsでのプログラミングの導入方法を解説します。
openFrameworksは、クリエイティブコーディングのためのC++のオープンソースツールキットです。その最大の利点はスピードです。Processingでは処理が追いつかずコマ落ちしてしまうような表現も高速な演算で実現可能です。より本格的な作品制作を目指す方にはProcessingを習得した後、openFrameworksにステップアップすることをお勧めします。openFrameworksには、Processingのライブラリーにあたるアドオン(addons)という拡張機能があり、膨大な数のアドオンが公開されているのも魅力の一つです。
TouchDesignerは、ノードベースのビジュアルプログラミング環境です。様々な機能が内包された箱(オペレーター)を画面上に配置して、それらをパッチケーブルで接続していくことで、多彩で高機能なプログラム開発が可能となります。ただし、TouchDesignerはDerivative社が開発販売している製品であり、ProcessingやopenFrameworksとは違いオープンソースのプロジェクトではありません。ただし、非商用の利用で、画像の最大サイズが1280×1280 Pixel以内であれば、無料で使用することが可能です。
自分の作品の表現形態やテーマにあわせて、次のステップへ進んでいきましょう!