工学デザイン実習 IIIc 2024
講義概要
テーマ: 生成AIを使い倒す
今期の工学デザイン実習IIIcでは、現在世界中で注目されている「生成AI」についてとりあげます。生成AIの技術的進歩は凄まじく世の中に多大な影響を与えています。アートやデザインの分野でも無視できません。そこで、今期のは人工知能、特に生成AIの基礎から応用までを探求し、AIを用いた創造的作品を作成するプロセスを探求していきます。まず始めにGoogleのTeachable Machineを活用してAIの基本を学び、さらにプログラミング支援、テキストと画像生成、音楽、インタラクティブメディアの生成、パフォーマンスアートとAIについて掘り下げていきます。ここまでの内容を元に中間発表を行った上で、受講者はそれぞれで生成AIを用いた創作プロジェクトを企画します。後半は受講者それぞれが企画したプジェクトについて発表し、それを元にディスカッションを行い最終プロジェクトの作成に取り組みます。最後にそれぞれの作品を元にした展覧会を企画し、作品を展示し講評会を行います。
最終課題 (第二課題) について
第二課題は全員提出/発表の必須の課題と、もし可能であればチャレンジして欲しいオプションの課題の二段階に設定しました。以下の必須の制作物とオプションの制作物を用意してください。
必須の制作物 (必ず提出/発表)
- スペキュラティブデザインの提案
- プレゼンボード (1920 x 1080) 1枚
- 印刷でなくスクリーンで発表
- プレゼンテーション (3分程度、スライドを用いて)
オプションの制作物 (できれば制作して欲しい!)
生成AIを用いて制作した作品を発表。
- 例:
- 画像 (例: 複数の画像をレイアウトしてポスターに)
- 動画 (Luma Dream Machineなどを活用)
- 音楽 (SUNOによる生成音楽など)
- 小説、シナリオ、詩などの文章 (ChatGPTなどを活用)
講義資料
- オリエンテーション、生成AIについて
- AIとアート – アーティストと作品の紹介
- Taechable Machineで機械学習プログラミング
- 第1課題出題 – 生成コレクション
- 画像生成AI実践 – いろいろな画像生成AIを使ってみる!
- 画像生成AI実践 2: 展示に向けて – 生成した画像のレイアウト
- 第2課題出題 – Speculative Design with Generative AI (生成AIによるスペキュラティブデザイン)
- 第2課題制作のヒント1「世界構築 (World Building)」ワークショップ
- 第2課題制作のヒント2 – 生成AIを活用した文献調査
- 第2課題制作のヒント3 – マルチモーダルな生成AIまとめ
今後のスケジュール (暫定)
- 4月29日: 第1課題出題
- 5月06日: 休日 (こどもの日)
- 5月13日: 第1課題制作方法解説
- 5月20日: エスキース 1
- 5月27日: エスキース 2
- 6月03日: 中間講評、第2課題出題
- 6月10日: 第2課題制作方法解説
- 6月17日: エスキース 1
- 6月24日: エスキース 2
- 7月01日: エスキース 3
7月08日: エスキース 4(休講)- 7月15日: エスキース 4
- 7月22日: 展示準備
- 7月29日: 全課題展示、講評
関連科目
情報メディアデザイン、プログラミング、クリエイティブコーディング、サウンドプログラミング、建築情報学 I
参考書
- 創るためのAI : 機械と創造性のはてしない物語, 徳井直生著, ビー・エヌ・エヌ, 2021.1
- BEYOND INTERACTION : クリエイティブ・コーディングのためのopenFrameworks実践ガイド, 田所淳著, ビー・エヌ・エヌ新社, 2020.10
- 演奏するプログラミング、ライブコーディングの思想と実践 : Show us your screens, 田所淳著, ビー・エヌ・エヌ新社, 2018.12
- 文化庁メディア芸術祭1997-2022 : 25年の軌跡 = Japan Media Arts Festival 1997-2022 : 25 years of progress, 竹見洋一郎, 粕川雅編集, 画像情報教育振興協会(CG-ARTS), 2023.3
- The age of data : embracing algorithms in art & design, Christoph Grünberger, Niggli, 2022
- Art and electronic media, edited by Edward A. Shanken, Phaidon, 2014
成績評価
演習課題の制作と発表 (70%) 展覧会企画運営の貢献度(30%)