メディア芸術の基礎2016 – 東京工科大学
授業概要
日本におけるメディア芸術の育成と発展は、我が国が取り組むべき課題として、近年大きな着目を受けている。文化庁は、メディア芸術を支える優れたクリエイター等を育成する目標を掲げ、メディア芸術クリエイター等の育成支援、若手アニメーター等の人材育成事業、及び海外クリエイターの招聘事業を実施し、この分野の人材育成を推進している。
本講義では、さまざまなメディア芸術の現状を紹介しつつ、問題点を整理し、未来のメディア芸術を担う新しい若手層を輩出することを最終的な目標とする。
授業計画
- 第1回: メディア芸術の概要
- 第2回: メディア芸術基礎 – かたちとコード
- 第3回: メディア芸術基礎 – くりかえし
- 第4回: メディア芸術基礎 – ベクトルと運動、アニメーション
- 第5回: メディア芸術基礎 -「ビジュアルハーモニー」アルゴリズムによるアニメーション
- 第6回: メディア芸術基礎 – 画像データを扱う、画像の分析・再合成
- 第7回: メディア芸術基礎 – 3DCGプログラミング
- 第8回: Processingでオブジェクト指向プログラミング – 1
- 第9回: Processingでオブジェクト指向プログラミング 2 – クラスの継承
- 第10回: Sonic piでサウンドプログラミング入門
- 第11回: Sonic piでサウンドプログラミング2 – ランダムとプログラム構造
- 第12回: 音響と映像の融合 – Minimを使用してProcessingで音を可視化する
- 第13回: Minimを使用した、Processingによる音の可視化 2
- 第14回: 最終作品講評会
授業方法
メディア芸術の歴史と現状を、具体的な作品を紹介しながら解説し、その発展の歴史と今後の展望を整理する。それぞれの作品のバックグラウンドと技術的な要素を解剖しながら、実際にメディア芸術作品を創作するための具体的な手法を紹介する。最終的に、紹介した内容を踏まえて、実際に作品を制作し発表する。
準備学習
定期的に課題レポートを課す。
成績評価方法・基準
履修態度、課題提出(中間課題・最終課題)の内容を総合的に評価する。履修態度を踏まえた平常点を30%、中間課題30%、最終課題40%の比率で評価し、100点満点で60点以上を単位認定要件とする
履修上の注意
Processingによるプログラミングの基礎を習得していること。
教科書
特になし。
参考書
- Casey Reas and Ben Fry, Processing: A Programming Handbook for Visual Designers (Second Edition). The MIT Press, 2014.
- 田所淳 斎藤あきこ『Beyond Interaction[改訂第2版] -クリエイティブ・コーディングのためのopenFrameworks実践ガイド』ビー・エヌ・エヌ新社, 2013.
- 前川峻志 田中孝太郎, 『Built with Processing[Ver. 1.x対応版] -デザイン/アートのためのプログラミング入門』 ビー・エヌ・エヌ新社, 2010.
- Casey Reas and Chandler McWilliams and LUST, 久保田晃弘(監訳) 吉村マサテル(翻訳), 『FORM+CODE -デザイン/アート/建築における、かたちとコード』ビー・エヌ・エヌ新社, 2011.
- ダニエル・シフマン (著), 尼岡 利崇 (監修), 鈴木 由美 (編集), 株式会社Bスプラウト (翻訳)『Nature of Code -Processingではじめる自然現象のシミュレーション』ボーンデジタル, 2014