自分がまだ20代だった頃、ちょっと生意気な感じのとがった風の若者がおじさん達にウケるのは何故なんだろうと思っていた。自分は全くとがったところのない凡庸な(生意気ではあった)若者だったので、なんだか解せない部分があった。
いざ自分が50代に突入してみると、あれって、ちょっとお金や権力を手にしたおじさん達が、まだ自分が若くとがっているんだぞ、まだオワコンじゃないぞ、ということを誇示するための手段なんだなあという気がする。食が細った老人が若者に沢山ご飯を奢って、その食べっぷりを眺めるみたいな。
おじさんにフックアップされたとがった若者の多くは強力なバックアップのもと若くして成功する。しかし、歳をとるにつれて20代のキャラクターのままでは苦しくなってくる。バックアップしたくれたおじさん達はリタイアして退場していく。人によってはそれでも無理して徐々にしんどい感じになる人もいれば、年齢とともにゆるやかにキャラクターを変えて適応していく人もいる。
逆に若い頃はおじさんウケの悪い理屈っぽく地味な若者が、20〜30代に力を蓄えて中年以降になって突然輝き出すこともある。そういう人は強いなあと最近感じる。
まあ、人生いろいろ。
50歳になってしまった。
この50年間、特に大病することもなく、大きな事故や事件にも巻き込まれずに過ごしてこられたのは本当にラッキーだった。
この10年ほど誕生日の度に年齢を倍にしてみているのだが、ついに倍にすると100歳。絶対に死んでる。人生の折り返し地点はとうに過ぎて、後半戦の真っ只中にいることを実感する。あと10年で60歳 (還暦!!) 。どんどん月日が経つ感覚が加速しているので、きっとあっという間に10年経ってしまうのだろうな…
ここしばらく、3年前に前橋に引越してきてから、仕事も生活も一変してバタバタな日々だったのだけど、ようやく今年度に入って徐々にペースが掴めてきたような気がする。前橋の地理も徐々に分かってきた。去年運転免許も取って、行動半径も拡がった。
ここ数年は自分の名前を出して作品を発表する機会が増えて、とにかく嬉しい。20〜30代の頃、下請け仕事で頑張っても全然名前が表に出ず、悶々としていた日々が徐々に報われてきた気がする。
最近同業者で活躍している人達は、圧倒的に年下の世代が多くなった。いつまで自分も続けられるのか分からないけど、たまたま運良く大学の教員という立場になれたので、最大限に活用しつつこの先10年面白いことをやっていきたい。
Twitterを始めて気付けば14年経っていた…
SNSを長いことやってて確信しつつあるのは、特定の集団(日本人、○○支持者、ネトウヨ、サヨク、etc.)を「バカ」と罵倒することで有名になった人は高確率で心を病んでいくという事。
「罵倒芸」みたいなので有名になると周囲にはその罵倒を期待する人達が寄ってきて囃したてるので、徐々にその罵倒がエスカレートしていく。本人はその期待に応えようとどんどん過激に罵倒するようになっていく。基本「罵倒芸」が好きな人達は、自身のコミュニケーションの手段も罵倒なので、目に入ってくる意見は罵倒だらけになっていく。普通の感覚を維持している人達はその輪から去っていく。罵倒と憎しみがグツグツと煮詰まった集団が出来上がる。
まともな人達はとっくに去っていき「罵倒芸」を始めた本人はもう他に行く場所が無くなってしまう。そして徐々に心を病んでおかしくなっていく。世の中全てを恨むようになりさらに孤立していく…
そうならないためにも、あまりそういう他人を罵倒ばかりしている人達から遠ざかって、互いを褒め合う仲間を大事にしたほうが良いなとしみじみ思う。
「なんちゃって」という俗語、おそらく「などと言ってしまったりして」を省略した言葉だと思うのだけど、圧縮率がとても高い。got itをgachaと略すような英語的な響きもある。さらに考えると、「などと言ってしまったりして (でもそこまで本気じゃないです、ごめんなさい)」とか「などと言ってしまったりして (でも本当はそうは思っていないですよ)」というようないろいろな意味が込められていて深い。
これって、最近話題のおじさん文法(おじさん構文)の要素である自虐と言い訳と照れ隠しが全て詰まった、究極に圧縮されたおじさんワードなのかもしれない。「ちゃって」の部分のちょっとおちゃらけた感じがまた絶妙だ。なんちゃって。
最近は、つい条件反射でSNSに短文を書き散らかしてしまうのが、いろいろ良くないのかもしれないという感じがしてきている。なので実験的にブログを復活。(コメント欄は閉じてますが)
おそらく、数週間後には忘れ去られているであろう「ラーメン評論家」に端を発する炎上の件、つい反応してしまって後から反省している。
あれが爆発的に拡散したのは、いろいろマズい要素が詰まっていたからと思う。
- 気持の悪い文体
- 相手を見下したような態度 (マンスプレイニング)
- 勝手にアドバイス (アドバイス罪)
- 内輪ノリの気持ち悪さ
- 「評論」って偉いの? という素朴な疑問
しかし、振り返ってみると、これ全て自分にも当てはまっていることかもしれない。この文体だって読む人には十分気持ち悪いのかもしれないし、やたら上から目線で評論している。
気がつくと、自分も社会の中でいろいろ下駄を履かされて生きている。最近は「先生」と呼ばれることも増えて勘違いしがちな環境に常に身を置いている。以前は「先生」と呼ばれると「さん付けでお願いします」と訂正していたのだけれど、面倒になって最近はそのままになっていた。ちょっと反省して、今後はできるだけ訂正していくようにしてみようかと。
教習所に通っている段階から、モチベーションを高めるためにカーセンサーなどで中古車を調べていたのだけど、免許を取得した次の日にあらかじめ目をつけていた2009年型のプリウスの中古を購入してしまった。トヨタの純正ディーラーが販売している中古で、3年のサポート付きで50万円ちょっと。まあお買い得だったのでは。
「なぜプリウス?」とよくきかれるのだけど、一つは教習車がプリウスで慣れていたこと、さらに既に家で奥さんがマツダデミオに乗っているので、同じようなサイズのコンパクトカーを買っても役割がかぶるという理由だ。あと、車に詳しくないので有名な車種しか知らないという理由も大きい。
1ヶ月半くらい乗ってみた感想は、車や運転にあまりこだわりが無い人の実用的な生活の足としては最高の車、という感じだ。と言っても比較対象はデミオだけなんだけど。
デミオと比べると、プリウスは誰が乗っても穏かに発進し、ブレーキも効きが良く、コーナリングも楽ちん。市街地を無難に運転するには何の問題もない。最初は幅がデミオより若干広いので怖かったが、徐々に慣れてきた。
逆にネットで検索すると出てくる「プリウスミサイル」とか「プリウスロケット」が何故発生するのか疑問だ。床にくっつくくらいアクセルを思い切り踏んだまま数秒維持しないとロケットダッシュはしないんじゃないかと思う。それくらい踏み込んだ時に急加速するのはオートマ車全般の特性だし、そうじゃないと高速で合流できないし… いろいろ疑問。街中でプリウスに乗っていて頻繁に同じ型のプリウスに乗っている人とすれ違う。かなりの割合が老人なので、その影響もあるのかなあという個人的な感想。
とはいえ、加速がとても静かなので、まめにスピードメーターを確認していない気づかない間にけっこうスピードが出ていたりする。ここは気をつけないとという感じ。
あと、依然として駐車は苦手。練習あるのみ。
普段は家と大学の10分程度の往復くらいにしか使っていないのだけど、週末に伊香保方面などに出掛けてみると、新鮮で楽しい。やはり自転車とは行動範囲が違う。
そして、評判通り燃費は良い。ちゃんと計測したわけではないけど、フロントパネルの表示を信じるなら、20km/Lちょっとくらいはコンスタントに出てる。
丈夫で故障しずらい車らしいので、あと3〜5年くらいは乗っていければと。
2019年の4月に前橋に引越してきてから2年とちょっと、いろいろ生活に慣れてくると、群馬の生活は基本車移動ということを痛感するようになってきた。ちょっと買い物するにも自転車で行ける範囲でのスーパーは限られているし、バスなどの公共交通は全く話にならない。
そんなわけで、49歳にして自動車免許を取ることを決意。仕事の都合で合宿は無理なので、通いで取ることに。あまり無理をせずAT限定にした。
近所にはいくつか教習所がある。2つ見学してみて、受付の方の応対が親切だったのと河川敷にあるコース周辺が緑に囲まれていて雰囲気が良かったので、大渡自動車学校に決定。4月21日から通い始めた。
群馬はさすがの車社会で、自宅の前までマイクロバスで送迎してくれる。仕事がある日は、そのまま大学まで送ってもらった。とても便利。
自分が学生の頃は、教官は下手だと怒鳴ったり不親切だったりして苦労したらしいが、いざ通ってみると現代の教習所の教官はみんな親切。きちんと説明してくれるし、失敗しても怒られるようなことはまずない。選んだ教習所がたまたま良かったのかもしれないけど。
あと感心したのが学科教習。退屈にならないように制作された『DON!DON!ドライブ』 (通称ドンドラ) というビデオ教材がとても良くできていて感心してしまった。いろいろなキャラが出てくるのだけど、個人的には「よりとも君」が好き。
免許取得までのカリキュラムはいろいろ複雑。ざっとこんな感じだった。
- 第一段階
- 学科 : 1〜10 (10時間)
- 技能 : 12時間 (コース内)
- 第一段階の効果測定 (学科の模試)
- 修了検定
- 第二段階
- 学科 : 11〜26 (16時間)
- 技能 : 19時間 (路上)
- 第二段階の効果測定
- 卒業検定
- 学科試験
- 免許発行
ちなみに、4月21日に入学して、5月2日に第一段階の効果測定と技能を終え、ゴールデンウィークを挟んで5月11日に仮免検定 (一発合格!)、5月13日から29日で第二段階を終え、5月30日に卒業検定 (一発合格!!)、5月31日に交通センターでの学科試験 (一発合格! ) 。という感じだった。約1ヶ月と10日で取得。我ながら良く頑張った!
中古のプリウスが安く売っていたので、免許取得の勢いで買ってしまった…
もう49歳になると、一から新たな技能を習得することってあまりないので、とても新鮮な体験だった。
あと面白かったのが、技能教習の時に、いろいろな教官から「免許取るのは初めて?」と聞かれたこと。どうやら、違反をして免許取消になって再度受講しに来たのではないかと思われているみたい。そのたびに「引越してきたら車が無いと不便なので」という説明をすると、どの人も嬉しそうな顔で「群馬は車がないと生活できなからねえ〜」って答える。ホントに車社会なんだなあ…
現在勤務している前橋工科大学では、毎年夏休みに主に地元のこども達をキャンパスに招待して「こども科学教室」という催しをやっているのですが、現在は不特定多数のこども達を教室に集めるのは難しい状況です。そこで、YouTubeに動画をアップロードして「オンラインこども科学教室」を開催することになりました。
この「オンラインこども科学教室」に、ライブコーディング入門の動画を投稿しました。20分程度でSonic Piを使用してライブコーディングに入門する内容です。コンパクトにまとめるのに若干苦労しましたが、ライブコーディングの雰囲気だけでも伝わればと思います。
「オンラインンこども科学教室」その他にもいろいろ面白い動画が公開されていましたので、ぜひお子様と一緒にご覧ください!
スライド資料
サンプルプログラム
昨年に引き続き開催された、Maxサマースクール・イン・藝大。今年は大変光栄なことにイブニングセッションとコンサートで発表する機会をいただきました。
イブニングセッションでは「MaxユーザーのためのSuperColliderのススメ」と題して、Maxをマスターした受講者の方を対象にまた別のコンピュータ音楽のための環境としてSuperColliderを紹介しました。また、コンサートでは、TidalCyclesを使用してライブコーディングのパフォーマンスを行いました。
イブニングセッションのスライド資料のPDFと、パフォーマンスの際のTidalCyclesの記録を公開します。
スライド資料
パフォーマンスの記録